喫煙の始まり

全ての元凶は明治大学和泉校舎屋上(当時喫煙可)でした。

夢とモテに希望を膨らまして神奈川県から上京した私は、見事に大学デビューに失敗。
異性というのはお友達になるという概念ではなく、パラレルワールドの住人か何かだということが割と4月の段階でわかりました。

幸いにも、同性のお友達は何人かできまして、鮮やかとは対極なモノクロなキャンパスライフを送っていました。
そのお友達もほぼ全員がなぜか男子校出身であり、共学出身のぼくとは全く別の文化で育ってきた輩どもです。そやつらから「共学出身とは思えない男子校オーラがある」というワードをぶつけられましたが単なるオーラの見間違いでしょう。

当時明治大学和泉校舎の屋上は喫煙可で、大勢がマスクもせずにスパスパタバコを吸っていました。今のご時世では想像もできません。

で、ぼく以外の男性友人(男子校出身)は、なぜか例外なく喫煙者でした。

ぼくはずっとサッカーをやっており、スポーツマンであり、モテを意識していたので、タバコなんて見向きもしない、むしろタバコの煙が臭くて嫌だな嫌だなと言い続けていました。
そんなぼくに、男性友人(男子校出身)らはなぜか例外なくタバコをぼくに差し出し、ライターで火をつけるのです。
「喫煙の強要」です。これは由々しき自体。タバコハラスメント、略して「タバハラ」。

そんなタバハラには屈しない屈強な精神を持つぼくは、そのタバコの誘いをきっちり一本以外断り、その一本だけ火をつけてもらい、深く吸い込みました。

翌日から、気がついたらぼくは自ら進んでコンビニの店員さんにセブンスターを注文していました。