法律上の期間計算方法について

民法の期間計算について

「今日から◯日後」とか、「1か月後に◯◯する」といったように、期間の区分方法については民法に定めがあります(民法138条以下)。

例えば、「今日(2022年9月13日)から1年後」というのがいったい何年の何月何日のことなのか(2023年9月13日?2023年9月14日?)という問題意識に民法は答えている、という話です。

【パターン①:時間単位(時、分、秒)の場合】
例えば「今から24時間後」と定めた場合には、その瞬間から期間計算が開始されます(民法139条)。
ジャックバウアーさんが期間計算開始から即行動に移しているのは、民法139条が関係していないとは思いますが、イメージはそんな感じです。

【パターン②:日、週、月、年の場合】
このパターンに関しては民法140条に規定があり、
・日、週、月又は年によって期間を定めたときは、期間の初日は算入しない。
・ただし、その期間が午前零時から始まるときは、この限りではない。
とされています。

これがどういうことかというと、例えば今日(9月13日)午前10時に、「3日後に振り込むように」と約束した場合、民法の規定によれば、上記の通り「期間の初日は算入しない」ので、9月13日は算入せず、「3日後」を計算します。そうするとこの場合の「3日後」は9月14日から期間計算をするので9月16日になります(9月13日を初日としてカウントしてしまうと3日後が9月15日になってしまうことと比較してみてください。)。
これを初日不算入の原則といいます。

他方、上記140条但書が何を言っているかというと、「その期間が午前零時から始まるときは、その限りではない。」、すなわち、「期間開始が午前零時の場合には初日を算入する。」と言っていることになります。
初日が午前零時で完全に丸一日ある場合には、例外的な扱いをするということです。上記「3日後に振り込む」約束を9月13日午前零時に行った場合には、「3日後」が9月15日になるということです。
これが初日不算入の原則の例外となります。

さて。

これが週、月、年によって期間を定めたときは、その期間は「暦」に従って計算されます(民法143条1項)。そして、週、月又は年の初めから期間を起算しないときは、その期間は、最後の週、月、又は年においてその起算日に応答する日の前日に満了します(同2項)。最後の月に応当する日がないときはその月の末日に満了します(同3項)。

まず、143条1項に規定されている「暦に従って」とは、例えば「1日は24時間、1週は7日間、1か月は30日間、1年間は365日」という時間や日に換算するのではなく、週をもって定めた場合は何週目かの同一曜日、月をもって定めた場合は何月目かの同日、年をもって定めた場合には何年目かの同一月日が満了日ということを意味します(いずれも初日不算入の場合です。)(『我妻・有泉 コンメンタール民法総則・物権・債権』第5版より。)。

次に、143条2項ですが、例えば「今日(9月13日)から3か月後」という場合で、初日不算入の場合には、起算日は9月14日になりますので、12月14日が応当日になり、その前日の12月13日が期間満了日になります。年単位でいくと、「今日(9月13日)から1年後」というのは、初日不算入により、起算日は同様に2022年9月14日であり、その応当日は2023年9月14日になり、応答日前日である2023年9月13日が期間満了日になるということです。

ちなみに143条3項が想定しているのは、例えば閏年の「2月29日から1年後」と言う場合、翌年には「2月29日」は無いので、応当日がないことになります。
この場合は、「最後の月に応当する日がないときはその月の末日に満了する。」と言っているので、「2月29日から1年後」というのは、「翌年の2月28日」になります。

なお、民法上、期間計算をする場合には、休日のことも考えなければなりません。
142条では、「期間の末日が日曜日、国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)に規定する休日その他の休日に当たるときは、その日に取引をしない慣習がある場合に限り、その期間は、その翌日に満了する。」としています。
例えば銀行取引を前提とした契約を締結した際、期間満了日が日曜日だったら、翌日営業している月曜日が期間満了日になる、ということです。

今日のコラムは結局何が言いたいのか

まず、私は2021年9月12日のお昼過ぎ、突然禁煙を宣言しました。

期間開始が9月12日の「お昼過ぎ」であり、「初日が午前零時で完全に丸一日ある場合」には当たらないので、140条の原則通り、初日不算入となります。

そして本日時点までその禁煙が継続されています。

2021年9月12日の「1年後」の応当日である2022年9月13日は今日です。
143条2項により、応当日前日が期間満了日となります。私が禁煙してから1年間の期間満了が、民法上も認められたことになります。

なお、期間満了日は、142条に定められた日曜日等の休日にも該当しません。
仮に該当したとしても、「休日に禁煙取引をしない慣習」というのが日本にはありませんので、142条は除外して検討して良いでしょう。

以上、法律的にこじらせた論法を使いましたが、禁煙が一年間続いて嬉しい、ということです。

固定電話粉砕

今日はジュリスト「令和3年度重要判例解説」に掲載されている、いわゆる「アップル・インク事件」を勉強したので、それを掲載しようと思ったのですが、事務所の固定電話が物理的に壊れ、泣きながら電気屋さんに駆け込み、新たな固定電話機を購入するという悲しい1日だったのでアップル・インク事件の解説はやめます。

でも、禁煙はしてます。

セブンスター

初めに買い始めたタバコは、王道「セブンスター」。略称「セッター」。

タール(タバコの中の有害物質。これが多いと体に悪いがガツンとくる。)は「14ミリ」。

14ミリがどれぐらいの重さかというと、吸い始めて1週間後、お茶の水の駅で立ちくらみで倒れるほど。

さよなら、セッター。あなたの愛(タール)って重すぎなのよ。私ついていけない。

※ あまり知られていないんですが、タバコは銘柄によって味が全く変わります。形状が一緒だからあまりわからないと思うんですが、うまい棒ぐらい味の種類があるイメージです。

※これは結構知られていると思うんですが、うまい棒はタバコと違って健康被害がありません。うまい棒はいくら吸っていただいても構わないと思います。あと、うまい棒は吸わずに食べるという手もあります。

喫煙の始まり

全ての元凶は明治大学和泉校舎屋上(当時喫煙可)でした。

夢とモテに希望を膨らまして神奈川県から上京した私は、見事に大学デビューに失敗。
異性というのはお友達になるという概念ではなく、パラレルワールドの住人か何かだということが割と4月の段階でわかりました。

幸いにも、同性のお友達は何人かできまして、鮮やかとは対極なモノクロなキャンパスライフを送っていました。
そのお友達もほぼ全員がなぜか男子校出身であり、共学出身のぼくとは全く別の文化で育ってきた輩どもです。そやつらから「共学出身とは思えない男子校オーラがある」というワードをぶつけられましたが単なるオーラの見間違いでしょう。

当時明治大学和泉校舎の屋上は喫煙可で、大勢がマスクもせずにスパスパタバコを吸っていました。今のご時世では想像もできません。

で、ぼく以外の男性友人(男子校出身)は、なぜか例外なく喫煙者でした。

ぼくはずっとサッカーをやっており、スポーツマンであり、モテを意識していたので、タバコなんて見向きもしない、むしろタバコの煙が臭くて嫌だな嫌だなと言い続けていました。
そんなぼくに、男性友人(男子校出身)らはなぜか例外なくタバコをぼくに差し出し、ライターで火をつけるのです。
「喫煙の強要」です。これは由々しき自体。タバコハラスメント、略して「タバハラ」。

そんなタバハラには屈しない屈強な精神を持つぼくは、そのタバコの誘いをきっちり一本以外断り、その一本だけ火をつけてもらい、深く吸い込みました。

翌日から、気がついたらぼくは自ら進んでコンビニの店員さんにセブンスターを注文していました。

禁煙

20年ぐらい喫煙を続けておりましたが(最盛期は1日4箱)、先のタバコ税増税に反旗を翻し、禁煙に成功しました。

信じられないぐらいきつかったです。

あと、このホームページを一年ぐらい放置していた自分も信じられないです。